2021.02.01

やちむんの400年の歴史を知ろう!やちむんの魅力や買える場所も

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こんにちは!うちなー茶屋ぶくぶくが運営するやちむん通販サイト「おきなわマチカンティ」です。

 

沖縄のお土産の中でも近年注目度が高い「やちむん」。

やちむんの専門店はもちろんのこと、一般的な工芸土産店でも見かける機会が増えました。

 

もともと沖縄に生活する人々に密接なものであったやちむんが、沖縄以外の人からもこれだけの注目を集めることとなったのには、どのような歴史があったのでしょうか?

 

今回は「やちむんの歴史」にスポットライトをあててご紹介します!

ぐい飲み

 

 

沖縄の「やちむん」とは?

まずは「やちむん」について、どんなものか改めてご紹介します。

 

やちむんとは、沖縄の方言で「焼き物」のこと。

日常使いできる大皿や、泡盛が映えるグラスに銚子といった食器が中心で、沖縄の人々の生活に密着したものが多く作られています。

 

沖縄の海や空、自然をイメージした唐草模様や水滴模様のものに始まり、菊紋や波模様、魚模様などさまざまな色付け・模様付けがなされているのが特徴です。

そしてその多くは白・青・緑・茶といった彩色が施されており、沖縄をイメージしたからという説と、当時入手しやすかった釉薬(ゆうやく)に由来しているという説があります。

 

やちむんの原点ともいえる「壺屋焼」には、素焼きの「荒焼(あらやち)」と模様付けや釉薬による装飾が施された「上焼(じょうやち)」があり、近年のやちむんの主流といえば「上焼」といえます。

やちむんが愛されるようになった背景などは「やちむんとは?その特徴や背景、デザインの魅力まで詳しくご紹介!」でもご紹介していますので、こちらも合わせてご覧くださいね!

 

 

「やちむん」の歴史は約400年前から本格化

やちむんが本格的に沖縄で作られ始めてから、約400年以上の期間が経とうとしています。

長い歴史の中で、沖縄に根付くのにはどのような経緯を辿ったのでしょうか。

 

一番有力とされている歴史を、順に紐解いていきましょう。

 

1400年頃

1400年頃、まだ沖縄が琉球と呼ばれていたころ、琉球王国は中国やタイを中心に交易を行っていました。

 

そのとき、焼き物の技術の一部が中国からすでに伝わってきていましたが、身近な食器ではなく交易に使用する輸出品/輸入品である輸送用の甕(かめ)が中心でした。

 

1600年代初頭

現在のやちむんがここまで浸透する転換期となったのは、1609年沖縄が薩摩の島津藩の配下となったことと考えられています。

 

1616年には島津藩から3人の朝鮮陶器の職人と共に、今のやちむんの基礎となる技術が沖縄へと広まります。

このとき職人が広めたのは現在でいう「荒焼」に相当する焼き物で、輸送用の甕(かめ)だけでなく神事に使う陶器なども作られるようになりました。

 

1600年代後半~1879年(廃藩置県)

1682年に当時の琉球王国の長である尚貞王(しょうていおう)が焼き物を中心とした地域振興を進めるべく、沖縄の各地に点在していたやちむんの工房を「壺屋」地方へ集めたことで、一気にその技術力が高まることとなりました。

 

壺屋地方で作られたやちむんは「壺屋焼」と呼ばれ、今でもその価値を確固たるものとしています。

壺屋地方でのやちむんは、廃藩置県が行われて沖縄県へ安価な焼き物が流入するまで、さまざまな形へと成長を遂げました。

 

1900年代前半

1900年代のやちむんは、厳しい試練を余儀なくされました。

1879年以降県外からの安価な焼き物が流入することにより、神事に使うほどの陶器を使用すること少なくなります。

 

また、戦争などの状況の変化により、工房での作品作りが困難になります。

幸い、工房自体の損失は少なかったものの、調度品を調達できるほど経済が立て直るまでには時間がかかります。

 

そこで戦後1926年頃を境に「民藝運動(みんげいうんどう)」が始まるのと共に、暮らしの中に密接した工芸品が見直されるようになりました。

 

1970年代

輸送用の甕(かめ)や調度品から、沖縄の中で暮らしに溶け込んだ食器に進化を遂げた「やちむん」は、その後さらに勢いを増そうとしますが思わぬ逆風に遭遇します。

 

それは「公害問題」。

昔ながらの登り窯が、身体に有害な排気を行うといわれてしまいました。

 

そこで、街中にあった「壺屋」の工房の多くを読谷村(よみたんそん)に移し、「やちむんの里」として窯を共同で持つことに。

新しい高級なガス窯でもやちむんが作れるようにしたことで、近年のように知名度を上げることとなりました。

 

 

沖縄の「やちむん」を楽しもう!現在のやちむんは種類が豊富!

1900年代以降はより街に溶け込んだ「やちむん」ですが、今では食器だけでなく、お香立てや花瓶、家庭用のシーサーなどの置物なども作られるようになりました。

 

近年の主流となる「上焼」のやちむんは、釉薬(ゆうやく)と呼ばれるうわぐすりを使用することで、まるでガラス製品のような光沢をもった焼き物となります。

 

やちむんは歴史の中で主に使われたサンゴと土からできた白色土を中心に、酸化銅を足した緑色や赤土を足した茶色が主流でした。

近年では淡い水色やピンクなど鮮やかな釉薬が開発され、茶色・緑・白の多い沖縄料理に彩りを添える華やかなやちむんも目にするようになりました。

 

せっかくだから、本場沖縄で手に取って選びたい!という方には「壺屋やちむん通り」がオススメです。

 

壺屋焼を中心としたやちむんを販売しているお店から、やちむんを使ったシチュエーションを想像しやすいカフェやレストランも含めて約50件のお店が連なっています。

 

那覇市国際通りから徒歩圏内で沖縄の文化や芸術に触れることができますので、那覇観光をするならぜひ一度立ち寄りたいエリアともいえます。

 

壺屋やちむん通り中央部にある当店「うちなー茶屋&ギャラリーぶくぶく」も立ち寄っていただきたい一店です!

沖縄の自然を感じさせるやちむんの器に、茶筅(ちゃせん)で泡立てた白い泡の下には美味しい玄米茶。

琉球菓子と共に、旅の休憩を楽しむことができます。

 

そして、気に入った器が見つかったら隣接するギャラリーへ!

昔ながらの白・青(緑)・茶を使ったやちむんも、北欧食器のようなデザインのやちむんも選ぶことができますも。

 

お店に行くことがちょっと難しい…という方は、やちむんを購入できる通販サイトおきなわマチカンティもオススメです!

店頭で取り扱っている商品ももちろんですが、通販だからこそ買えるアイテムもありますよ。

 

 

やちむんは沖縄の歴史を象徴する逸品!

やちむんは、単にキレイな食器、というだけでなく、その作られた背景などをふまえると、琉球王国の交易や沖縄の文化の歴史を象徴する逸品といえます。

 

ぜひ一度お店で手に取ってその背景に想いを馳せながら、選んでいただきたいところ。

陶工の個性や技術などによりそれぞれのやちむんにも個性があり、同じ商品は他ではなかなか手に入らないのも魅力の一つですよね。

 

お店に行けない人も諦めずに、やちむんの通販も探してみてくださいね!

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